『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。』 小川 たまか
世界の不均衡に切り込んでいく
世界の見方や感じ方から著者は同世代の人かしらと検索してみたらビンゴ。
『理解という名の愛がほしい。』 山田ズーニー
「ほぼ日刊イトイ新聞」連載「おとなの小論文教室。」から
教科書みたいで頭にも心にも全く入ってこなかった。
『滑走路』 萩原 慎一郎
第一歌集であり遺作
この人の作品をもっと読みたかった。同じ時代に生きる人の詩はこんなにも心に迫り面白いものなのか。
『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』 若林 正恭
急に取れた夏休みを使い日本から距離も価値観も遠く離れたキューバへの一人旅エッセイ
絶賛されていたので期待が大きすぎたのかもしれない。回りくどい文章で、いつも読んでいる専業文筆家のエッセイは技術という土壌の上に書かれていたものだったのだなと。
『東京日記 卵一個ぶんのお祝い。』 川上 弘美
『東京日記2 ほかに踊りを知らない。』
『東京日記3 ナマズの幸運。』
『東京日記4 不良になりました。』
8~9割の本当と1~2割の……
少し不思議な日記。世界の不安定さを見せられた気がする。まるで物語を読んでいるようで面白い。
『軍神の血脈 ~楠木正成秘伝~』 高田 崇史
命を狙われた祖父を救うために楠木正成の真実に迫る
キャラクターは焼き直し感半端ないけど、QEDより読みやすいし面白い。
『クワイエットルームにようこそ』 松尾 スズキ
事故的な出来事で精神病院へ入院となった主人公が、正常と異常の間で揺れ動き再生へと向かう
最後の数行でやっと「この本読んだことある!」と気が付いた。私がこういう本を読んでないのはおかしいなとは思ったんだ。実は主人公が狂っていて最後にどんでん返しとかだったら怖いなと終始ハラハラ。
『きのう、きょう、あした。』 つばた 英子
『人生フルーツ』で話題になった津端夫妻。修一さんが亡くなり英子さん一人の暮らしとなってからの話
修一さんは亡くなってしまったんだね。一人暮らしとなった英子さんも変化をしながら再び日々を営み始めて、生きることは悲しみとそれを乗り越えることの繰り返しなのかな、なんて柄にもないことを考えたり。