お寿司とトマト

お寿司とトマトが好きです

12~17

『カーテン』アガサ・クリスティー

エルキュール・ポワロ最後の事件

徹頭徹尾、好きになれたかった本。登場人物たちに魅力を感じられなかった。

 

『昭和の洋食 平成のカフェ飯―家庭料理の80年』阿古 真理

戦後から平成までの家庭料理の変遷を料理本や料理番組からみる

結局のところ、著者が「母親が作る家庭料理」を求めすぎなのではないかと思いながら読んでいたけど、終盤、言及する時代が現代になるにつれ、著者は各時代に沿った、その時代背景から不自然ではない意見をその都度述べていたのかなと感じた。ただ、食文化・食育とは言うけれど家族の誰かにこんなに負担がかかるのであれば、それは本当に必要なものなのかと考えなおすことも必要だと思う。それに「母親が作る基本的な和食」の歴史なんていつからって話だ。

 

『地元菓子』若菜 晃子

愛すべき地元菓子をめぐるお話

地元菓子から想像する地元の銘菓というより、著者が旅先で出会った地元のお菓子屋さんのお菓子、かな。

 

『天龍院亜希子の日記』 安壇 美緒

ブラックな人材派遣会社に勤める田町の日常に色を与えるのは、幼い頃に憧れていた野球選手と、長らく会っていない元同級生の日記だった

特別何が起きるわけでもなく、恋人との関係もドラマチックなことはないまま進展していく。そんないわゆる普通の日常の中で力を与えてくれるマサオカや天龍院とも作中で直接顔を合わせることはない。何気なく見つけた日記代わりのブログ、どこの誰とも知らないけれど更新してくれているだけでホッとするようなことはある。世界のどこかでこうやって同じように一日を過ごしている人がいるんだというだけで勇気づけられる。

 

『杏のふむふむ』杏

モデルで女優の杏さんが出会いをテーマに紡いだエッセイ

面白い!という感じではなかったけれど、時間をかけてゆっくり読んだ。こんなに真っすぐで真剣に人生に挑むような人には素敵な出会いがたくさんあるんだろう。

 

『過去のすべては今の中にある』銀色 夏生

つれづれノート

今回はファンとのやりとりが少なく、純粋な日記みたいで個人的には良かった。おそらく次の本はコロナ禍の中の出来事だと思うんだけど、定着しつつある宮崎と東京との行き来や、ちょうど仕事のないカンちゃんが家に戻ってきた等、次はどうなるんだろうと勝手ながらハラハラしている。