『MARVELOUS MYSTERY 至高のミステリー、ここにあり ミステリー傑作選』日本推理作家協会
横山秀夫/桜庭一樹/門井慶喜/三上洸/大崎梢/薬丸岳/北森鴻の豪華短編集
何も知らずに読んだらいきなり倉石が出てきて「お前!お前倉石じゃないか!」と興奮してしまった。「臨場」はドラマ版しか知らなかったんだけど面白かったので、これは他の話も読まなくては。他の人の感想では「良い意味で違和感がある」と言われていた靴の話は私には合わなかった。中高年男性が読んでる週刊誌に掲載されていそうな雰囲気がしてちょっと……。
『春にして君を離れ』アガサ・クリスティ
良き妻、よき母親であると自負し満足している主人公ジョーンが、結婚してバグダッドにいる次女の急病を見舞った一人旅の帰路での話
アガサ・クリスティはポワロ、マープルしか読んだことがなかったけれどこんな話も書いているのね。Twitterで知って、「怖い話だった」と呟かれていたけど本当に怖かった。なにこれ、スリラーか?という気分。
『代理ミュンヒハウゼン症候群』南部 さおり
「代理(人による)ミュンヒハウゼン症候群」という社会病理現象の解説
この症状を知った時、自分にその気があるような気がしたので読んでみたけれど「レベルが違う」と思った。ただ、私の中では「理解不能」ではない気がするんだよな。何となく解る。その症状の人を実際に目の当たりにしてないけれど、なんとなく解ってしまう気がする。
『ガラスの街』ポール・オースター
一本の間違い電話をきっかけに主人公は私立探偵となりニューヨークの街という迷路にはまり込んでいく
と聞くと探偵小説かと思うでしょう。「探偵小説だと思ったら全てが消えてしまった。何も無くなってしまった」が私の感想だし、この感想は何も間違ってないと思う。
『絵でみる江戸の町とくらし図鑑』善養寺 ススム
江戸の町並みやくらしを、絵本のように楽しめる一冊
学生時代、便覧好きだった人にお勧めしたい。「時代小説のお供に」が副題だけど、本当にそうだなあと思う。商売ごとに独特の格好があったり、棒手振りの甘酒売りが七輪ごと担いで移動しているとか分からないものね。