自分が何者なのか調べてほしいと推理作家の鹿谷に手紙で訴えてきた記憶喪失の老人が、手がかりとして渡してきた「手記」。そこには彼が遭遇した殺人事件が綴られており、しかも事件が起きたその屋敷とは中村青司により設計されたものだった。
『14歳から考えたいアメリカの奴隷制度』ヘザー・アンドレア・ウィリアムズ (著), 月沢 李歌子
ヨーロッパによる奴隷貿易の始まり、北アメリカ大陸に奴隷が定着した家庭、そしてアメリカ合衆国の成立と南北戦争を経て奴隷制度が廃止されるまでをわかりやすく具体的な事象とともに描かれる。
『スリーピング・マーダー』アガサ・クリスティー
新婚の妻が夫婦の新居として探し当てたヴィクトリア朝風の理想の家。初めて見るはずの家の中にあるはずのない既視感を抱いていたある日、彼女は家の中で殺人が行なわれた記憶をふいに思い出す。巻き込まれていく夫婦のためにも、回想の殺人にミス・マープルが挑む。
『父の詫び状』向田邦子
生活人の昭和史としても評価が高い家庭にまつわるエッセイ。
『わたしの台所』沢村貞子
日々の暮らしを心豊かにするために、一日一日を丁寧に生きる、女優としてではない一生活人としてのエッセイ。
『カリブ海の秘密』
転地療養のために訪れた西インド諸島でホテル客の少佐が死体となって発見される。見知った警察や彼女のために動いてくれる知人がいない中で動き出すミス・マープル。
莫大な賞金をかけて招かれた4人の作家たちは、この館を舞台にした推理小説の競作を始めるが、それは恐るべき連続殺人劇の幕開けでもあった。