お寿司とトマト

お寿司とトマトが好きです

10~14

『ニシノユキヒコの恋と冒険 』川上 弘美

・ニシノユキヒコについて10人の女性が語る

面白かったんだけど感想を書くとなると思い浮かばない中、後書きの『ニシノユキヒコとは、私たちがつかみそこねた愛の名前なのだ。あるいはなくした時間そのものだといってもいいのかもしれない』を読んでこれだ!と思った。

『こんなに厳しい!世界の校則』二宮 皓 

・「日本ほど校則の厳しい国はない」と思ったら大間違い

日本ほど厳しい国はないと思ったことはないけれど、日本にはない宗教観・倫理観で外国にもなかなか厳しい世界があった。

QED ~ortus~白山の頻闇』高田 崇史 

・おなじみQEDシリーズ

今回は読み進めるのがなかなか大変だった。3歩進んで2歩下がるを地で行った感じ。タタルさんと奈々ちゃんの関係はどうなってんだい

『世界の辺境とハードボイルド室町時代』 高野 秀行, 清水 克行 

・ノンフィクション作家と歴史家による対談

現代ソマリランドと室町日本は驚くほど似ているという対談。教養のある人同士が語るとこんなに幅のある対談になるんだな

『それからはスープのことばかり考えて暮らした』 吉田 篤弘 

路面電車が走る町に越して来た青年と青年が出会う人々が繰り広げる温かい物語

正直言って、ありそうな設定でどこかで読んだような感じなのだけど、気持ちよく読み終えることができた。姉妹作があることをしらなかったので、前作を読む予定。

妻籠宿・馬籠宿・奈良井宿2日目

馬籠を昨日まわってしまったので(大体いつもこんな感じ)今日は夫が調べてくれた奈良井宿へ。

9時台にホテルの送迎バスで中津川駅へ。車窓の景色は電車が進むほどにどんどん雪深くなっていく。到着した奈良井はちらほら雪が降り、中津川よりだいぶ寒い。

奈良井宿は駅からすぐで、駅の目の前の道を歩き出したら、そこはもう奈良井宿という感じ。山深い観光地へこんなアクセスのいい駅は珍しい。

ここも観光客が少なく、店も閉まっているのか開いているのか分かりにくいけれど、個人的には今回の旅行で訪れた宿場町の中でここが一番好き。妻籠宿でも「生活感」は感じたけれど、ここはその生活感と歴史のバランスが大変よろしゅうございます。

一通りみて、駅隣の蕎麦屋さんでお昼を食べて帰りのあとは電車を待つだけ。

私はこの宿場町が気に入ったので、駅舎で時間をつぶす夫と別れて15分ぐらい再び散策。歩いていると「昨日は観光客が全然来なかったけれど、今日はまあまあだね」なんて会話が聞こえてきたけど、その今日も私から見ると決して多いとは思えないので、こんなにいいところなんだからもっと人が来ればよいのに……なんて。私はこの宿場町を知らなかったので、そういう人がもっといるのではないかな。朝ドラの舞台になったらしいけど、それ以降の情報は更新されていない感じ。

帰りは南木曽から特急に乗るはずだったけれど、往復で買った中津川までの切符があるし、中津川のほうが駅も大きいからと夫の提案で南木曽を通り越し中津川で下車。駅近くの観光センターでお土産を買う等して帰りの特急に乗り旅行は終了。

 

妻籠宿・馬籠宿・奈良井宿1泊2日

東京駅から新幹線で名古屋まで出て、特急で中津川。そして乗り換えて南木曽に到着。妻籠宿へは南木曽からはバスで。

妻籠宿の街並みは思わず声が出てしまうほど。以前訪れた別の宿場町のように全てが店舗というわけでもなく、空気がとても落ちついている。旅行前に調べた時は観光客だらけという印象を受けたけれど、その日はたまたま人が少なかったのか、シンとした空気が流れてる。お店も閉まっているのか開いてるのかよくわからない。桝形(敵の侵入を阻むために道を直角に折り曲げる)の跡周辺が特に当時の面影を残していて(多分)とても浮かれてしまった。

前述のとおり店をひやかして歩くような雰囲気ではないので、結構あっという間に見終わってしまう。五平餅を食べて、雰囲気の良いお店で栗ぜんざい(夫は栗入りぜんざい)を頂きながらバスの時間までゆっくり。

まだ時間があるので次は明日行く予定だった馬籠宿へ。

馬籠宿は観光地という感じ。雨も降り始めたので端から端まで往復したところで終了。ホテルに向かうためにまたバスに乗って電車に乗って……と面倒な移動をするぐらいなら値段も変わらないだろうとタクシーでホテルへ。すると10分ほどで到着し、値段もお安い。夫曰く、電車に乗っていたら2時間ぐらいかかっただろうとのこと。

ホテルに着いたら大浴場でお風呂。部屋でのんびりしてから宿泊者得点のスパへ。スパのレストランで夕ご飯を食べて今日は終了。

スパはいまいちですぐに部屋に戻ってきたけれど、大浴場はそのスパのおかげか常に空いていて最高でした。お湯はぬめりがあり、とても肌に優しかった。

1~9

『集合住宅物語』植田実

・首都圏の主だった集合住宅を訪ね歩く

写真も素晴らしかったし文章も、建物自体のこと、またそこに住んでいる人たちの生活のこととバランスよく書かれていてとても良い本でした。一番驚いたのはコープオリンピアで、中があんな造りとは。

『デジタル新時代を勝ち抜く明朗経営 明豊ファシリティワークスの挑戦』茂木 俊輔

・「フィービジネス」でCMビジネスの市場で切り開いてきた明豊ファシリティワークスのの強さの秘密に迫る

ちょっとした理由があって読んだ本。提灯記事ではあるだろうけれどなかなか面白かった。2002年のころからモバイルシステムをいかに効率的に使うかを考えていたことや、データの蓄積など先を見ていたのだなあと思う。

『ぷかぷか浮かびとこれから つれづれノート32』 銀色 夏生

・言わずと知れたつれづれノート

雰囲気が良かった。同じようなことを繰り返し書いているなんて意見も聞くけれど、それは著者の思考の過程で必要なものなのだろうし、これはそういう本だから

『ドミトリーともきんす 』 高野 文子

・「科学者たちの言葉」をテーマにして自然科学本を紹介してくれる

架空の学生寮を舞台に漫画と文章で、朝永振一郎牧野富太郎中谷宇吉郎湯川秀樹といった科学者たちの言葉や書籍を紹介。彼らはこういう発言をし、このような本を出していたんだなと知ることができた。 

『世界クッキー』

『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』川上 未映子

・関西弁(大阪弁?)で綴られる随筆集

好きな人は本当にたまらないだろうと思う文章。私も10代だったらこの強烈な文章に影響されたかもしれない。けれど、今の私には無理でした。町田康を勧められて読んだけど断念した時の気持ちを思い出した。ただ、それでもなんとか読み進めてると、たまにハッと目が覚めるような文章も。

『乳と卵 』 川上 未映子

豊胸手術を受けようと上京してきた姉、その姪。そしてその妹である「わたし」が過ごした三日間の物語

随筆集と違ってぐいぐい読み進むことができた。髪の毛やロボコンなど随筆で書かれていた著者の思い出と重なり合ってふふふとなった。 

『名もなき花の―紅雲町珈琲屋こよみ 』 吉永 南央

・喫茶店を営む老女、杉浦草が身の回りで起きる絡まった出来事をほどいていく

よくある、酸いも甘いもかぎ分け人生経験豊富で仏のようなお婆さんという主人公ではないところが良かったけれど、お話として面白いかと問われたら個人的にはちょっと……という感じ。なんとなく主人公の独りよがりな部分も出てたしな。あと、これがシリーズ3作目とは気づかなかった。道理で設定紹介が足りないと思ったわけだ。 

『光の帝国』恩田陸

・穏やかで知的、権力を持つことを好まずに生きる不思議な能力を持つ常野一族を描くファンタジー

『青い炎』で軽いトラウマ(悲しすぎて)を持って以来この作者の本は避けていたけど、軽く目を通した最初のお話が楽しそうだったので手に取りました。不思議な能力を持つ常野という一族について時代や場所を超え書かれているのですが、最後の最後、これが集大成の話だという最終話の意味が掴み切れなくて不完全燃焼。でも不思議とまた読み返したくなる魅力があります。

 

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

それでは今年も性懲りもなく目標をあげていきます。

世界遺産検定のテキストを読んでみる(楽しそうなら受験してみる)
・2月までには新しいアルバイトを見つける
・無理しない範囲でストレッチ・筋トレを
・気になった美術展やイベントには足を運ぶ
・貯金を増やそう
Twitterを見る時間を減らそう
・英語の勉強(基礎の基礎から)
・「欲しい物」がもっとあるといいと思う
・大腸検査を受診しよう
・お絵かきして文章も書こう
・ペンの持ち方を矯正しよう
・メイクを勉強しよう

例年、あまり変わり映えしませんが、数だけはあります。

ちなみに昨年の反省は

世界遺産検定のテキストを読んでみる(楽しそうなら受験してみる)→読んでもない。見つけてもない。
・フラワーボックス作りを体験してみたい →値段が高そうだし、あの仲間には入れる気がしなった。
・仕事のない平日をもっと有意義に →無職になったらなお酷く、誇張なしで寝てばかりいました。
・無理しない範囲でストレッチ・筋トレを →前半はおなかをひたすら凹ましてくびれを得ました。後半からはヒップアップ中心に頑張ってます。
・初心に戻って仕事を積極的に →辞めた
バイト先を変える →辞めたのでそろそろ職探し
・気になった美術展やイベントには足を運ぶ →ミュシャ展、草間彌生展、ソール・ライター展へ。ソール・ライターはあまり知らなかったけれど大変良かった。
・貯金を増やそう →増えない
Twitterを見る時間を減らそう(これは切実) →減らない
・英語の勉強(基礎の基礎から) →ごめんなさい
・「欲しい物」がもっとあるといいと思う →誕生日プレゼント貰うにも困るぐらい欲しいものがない
・大腸検査を受診しよう →受けませんでした
・お絵かきして文章も書こう →絵を描き始めたけど、文章は……

……毎年書いているけれど、去年もほとんど成長なしですね。あ、あと何かしてくて、でも大変なことはしたくなくて、秘書検定2級を受けました。当たり前ですけど周りの受験生は短大生っぽい人か高校生だらけ。受かりましたけど、まあ使えるものではないです。でも達成感は得ました。

2017年の旅行ですが、鬼怒川・奈良・北海道(道東)、福井・彦根、角館・盛岡、会津、台湾でした。台湾は一人で行ってきました。こうやって並べるとたくさん行ったな。今年はどこに行けるかな。

それでは、今年も気ままに楽しく生きていきます。以上!

まとめ

『今年は30冊!!ひどい。例年の半分です。』と書いていた昨年末よりひどい28冊。理由も昨年同様twitterなんだよなあ。ふとした時に手に取るのが本よりもスマホになってしまっていることは少し考えなおしたいです。スマホには青空文庫も入ってるけれど、それはなぜかあまり開いていないという……。

2017年、心に残った本はなんだろう。

思い返すと建物の本が多かったでしょうか。建築物を眺めるのは昔から好きだったけれど、そこに潜む歴史や思いを調べるのが楽しいなあと思いました。

他には地味に『なぜならやさしいまちがあったから』(中山 美穂)が心に残っています。ファンでもないし、本棚で偶然目に留まったから手にしただけだけど、確実に本人の手で書かれているであろう呪文のような文章に驚き、重い生い立ちに驚き……。深く深く沈んだところから冷静な目で世の中を見つつも情熱的でもあるという新たな一面を知った気がします。

 QEDが無事に続いていて、今年も新刊を買ったけれど読めないまま年越しです。

来年はもっと興味を広げていこうと思います。

それではみなさん良いお年を。

26~28

『巫女の蕎麦-千代介御免蒙る(3)』早見 俊

・番付目付の一柳千代ノ介。人気シリーズ第三弾。

シリーズ第三弾らしいけど、初挑戦の本。これたぶん好きなタイプと手に取ったけれど、主人公に強く惹かれなかったからなのか、次のページをワクワクしながら捲るということがなかったな。

『大塚女子アパートメント物語 オールドミスの館にようこそ』川口 明子

・1930年、独身の職業婦人のために、日本で初めて建てられた「同潤会大塚女子アパートメントハウス」。「オールドミス」と揶揄されながら「個」の人生を生きた女性たちを守る館だった。

途中、大塚女子アパートメントから話がそれることもあったけれど、そこに住んでいた人たちの境遇や、置かれていた立場というものがわかりやすく頭に入ってきた。ただ、私は建物とそこでの生活様式に強く興味があるので、もう少し建物ありきの話を期待していた。

『ダンナの骨壺』高峰 秀子

・五十八年に及ぶ女優・随筆家人生の中から、単行本未収録エッセイを年代順に収載。

著者のことは全然知らずに手に取り、読みながら「カンカン娘」や「二十四の瞳」の人と知る。戦前から戦後を生きた人で生きた時代に大きな違いがあるのに不思議と古い文章には思えなかった。この作者の他の著書も手に取りたいと思った。