お寿司とトマト

お寿司とトマトが好きです

あっという間に5月も終わる。3月後半からはするする~と毎日が過ぎていった。もちろんその期間、例年通りに過ごせたとしても大したことをしなかっただろう。せめて暑くなる前の季節を楽しもうと電車に乗って無駄に街を練り歩くぐらいだと思う。それでもやはり、あれはなかなか貴重な時間だったと今なら思える。

ここのところは出勤も10日に1回ぐらいで、それに関してはまあ幸せと言えば幸せで、来月からまた元に戻るかと思うと恐ろしい部分も。

今年は2年ぐらい前から停滞気味だった時間を取り戻したいなと思っていたところでもあったので、それに関しては意図せず延長となった感じで複雑な気分。

それでもあの異様な空気の中、現場で働いている人の負担にならないよう自粛に励み、誰かを憎むことも責めることもせず、自分と自分の家族の健康を第一に考え、意外にも心健やかに過ごしたことは誇れることなのかもしれない。まだ東京は気を抜けないから今後も不便なことだらけだろうけど、柔軟に対応できるようにいたいものです。

テレビをつけても「今こそ家で楽しもう」「頑張ろう」ばかりで疲れてしまったので、今日はプライムビデオで『パンとスープとネコ日和』の続きを観た。最後の唐突なダンスで、これは『メガネ』と同じ監督だなと確信し調べてみたところ全くの別人だった。うける。しっかり観ている人に言わすと「演出が全然違うのでよく見ろや!失礼やろ!」とのことだけど、これだけ登場人物が一緒でそんな無茶言わないで……という気持ちに。お話自体は良かったけれど、しまちゃんがどうにも好きになれずちょっと残念。

 

こんな今だからこそ、なんて気が起きずここに書くこともないぐらい何もしないまま4月が無事に終わった。丁寧にご飯を作ることもせず、この時間を使って何か新しく学ぶこともせず、ただひたすらボーってしています。しいて言えば『ムー』を読んでみたくなったことかな、ここ最近で私のアンテナが微弱ながらも受信したのは。

いつだったか……そうそう、10日金曜を最後に出勤停止となり、連休は今日で12日目。もちろんどこに行くこともなく外出するのは最低限の買い物のみで、他県から不評をかいまくってる都民だけど、こうやって自粛している人もおりますゆえ。日曜日は夫婦で散歩もしたけれど、人のいない道を選び選び……しかし人がいる。大きめの公園の近くを通ると駐輪場は自転車だらけで、遠巻きにして眺める公園には家族連れで大盛況。公園のそばから早く離れようと歩みを進める私たちの横を、自転車に乗ったマスク無しの少年たちが「平時かな?」みたいな感じ賑やかに通り過ぎていきました。

同じところに住んでいて、同じような生活をしているのに、この果てしなく遠い感じ。ワンチームとか絆とか、みんな何から目を背けたいんだろうね。

この土日は家から一歩も出ず、ほとんどクッションの上で過ごしていた。だからここに書くべきこと等何もないのに、それでも何かを吐き出さなくてはいられない、そんな気分。薬も飲んだ。あとは目を閉じ、明日の服でも考えながら眠ればいいだけなのに。あ、そういえば昨日は雪が降った。3月のもうすぐ春かな?なんて言われる頃に東京は雪が降りがち。これが「なごり雪」というやつ?と調べてみたら、 "2013年に日本気象協会が選定した「季節のことば36選」で、3月のことばの一つに「なごり雪」が選ばれた " とwikipediaに書いてあった。なごり雪という言葉はあの曲で生まれた言葉だったんだと驚く。

有給休暇を取るようにと会社から言われてるけど今じゃないんだ。働きたいわけではない。貰えるのなら素直に頂戴する。でも今ではない。今取っても有意義な時間は過ごせない。せめて来月ぐらいまで待ってください。

恒例の不安定な時というのもあり、一日かけてゆっくり心が沈んでいき夜には悲しくてしょうがなくなってきたので、こういう時のために買っておいたお酒を口にする。飲み慣れなさも手伝って簡単に何もかもどうでもよくなっていく。

 

今までに起きた震災から備蓄他いろいろ気をつけることが増えたけど、過去から学ぶということは誰かの犠牲の上に成り立っているということでもあるのよなあと思い少し混乱する。避難用袋を整理しながらの話。

震災時に学習し、最低限の物は余分に買うようにしていたから今回はのんびりできているけど、以前の私だったら完全にピンチに陥っていただろう。ツイッターで困ってるフォロワーさんを何人か見かけ「近所だったら分けてあげたい……」と動向を無駄にチェックしたりしていた日々だった。ただ花粉の時期ということもあり、マスクだけは私もそこまで余裕がないので、いつ頃店頭に並ぶのかなと気になっている。

しがないパートのため日々出勤しているけれど、通勤電車にはそこまで変化がないもののランチ時にはやはり人の少なさを感じる。先が見えずに困ってる人もいるんだろうなあとは思うけれど、どんな対応が正解だったのかなんて時が過ぎないと分からないものが多いだろうし、少なくとも何の専門家ではない私が口を出せることなんてない。たとえ独り言でも。

1~11

『空の遠くに つれづれノート(9) 』

『きれいな水のつめたい流れ つれづれノート(17)』

『今日、カレーとシチューどっちがいい? つれづれノート(18)』

『自分の心も好きになりたい つれづれノート(24) 

『運動の半年 つれづれノート (28) 』 

『土から芽が出て風がそよそよ つれづれノート(29)』

『内側に耳を澄ます つれづれノート(36)』銀色 夏生

 

『77便に何が起きたか』 夏木 静子

空中爆発を起こし墜落した77便。その77便に予定通りに搭乗した者、何らかのアクシデントにより搭乗しなかった者。彼らの中には不思議な共通点があった。

短編集だけど、読みえ終えた時には長編を読んだような満足感があった。新しい作者を知る良い機会となった。

 

壇蜜日記』 壇蜜

壇蜜さんのエッセイというか日記。

心に何かを抱えていそうな彼女の文学的香りのする日記。読書家なんだろうなという感じではあるが、全体的に同じ感じなので途中で飽きてしまった。

 

『幕末下級武士の絵日記』大岡 敏昭

幕末、忍藩の下級武士・尾崎石城の絵日記

自宅謹慎を命じられながらも友人と酒を飲み、語らい、絵や書を楽しむという悠々自適ライフを送り、時には上への憤りなど心に秘めた熱い思いも垣間見える。時代劇のようなTHE江戸時代を生きた人が明治維新後の日本も生き抜いたと思うとなんだか不思議な気がする。あと、台所のかまどが時代劇等で見たように土間の壁に沿って設置ではなく、板の間に向けて設置されていたというのに驚いた。

 

『烏に単は似合わない』阿部 智里

八咫烏」の一族が支配する異世界「山内」で、若宮の后選びを巡り四人の姫が火花を散らす。

あらすじからだと全く読む気が起きなかったけれど、実際に読み始めたら面白くて止まらなかった。個人的にファンタジーは苦手分野なのだけど、とても読みやすい文章。ライトノベルまではいかないけど、若い人でも読みやすいと思う。